基本的な操作方法

ABAC社製温風低圧塗装機をお買い上げ頂きまして、誠にありがとうございます。
温風低圧塗装機は、通常のスプレーガンに比べ、塗着効率が非常に高いため、塗装方法の注意点が異なります。
※他社低圧温風塗装機とは異なりますので、ご注意ください。

1.スプレーパターン
ABAC塗装機は「スプレーパターン」を可変する事が出来ません。
スプレーパターンの幅はスプレーガンと塗装面の距離で調整します。

【パターン形状の選択】
スプレーガンの先端に取り付けてあるフロースリーブ(エアーノズル)で3種類の塗装パターンを選択できます。また、フロースリーブは90度しか回らない構造になっておりますが、縦90度、斜め45度、横0度にすることで、使用に応じた使い方が出来ます。

特に、斜めにした場合の「丸パターン」は細い部分や奥まった部分の塗装に最適です。
(例:パイプ塗装、フレーム塗装、サッシ補修、車両軽補修等)

特に塗装面端部のダメコミにも使えます。

2.スプレーガンと塗装面の距離
温風低圧塗装機は、従来の10分の1という低圧塗装ですので、通常お使いになられている、エアレス機器や中高圧スプレーガンよりスプレーガンを近づけて使用します。

一般的な塗装ではガン距離を約15cm以下が基準となります。
また、ウレタン塗装やメタリック・パール塗装でドライ吹きと呼ばれる、バラ吹きは、ガン距離を20cm程で行います。

スプレーガンの距離が遠い場合、塗装面は凹凸の激しい仕上がりや、またバサバサの状態になり、周囲への飛散量が増えます。

必ずガン距離を30cm以下に近づけてください。
 ○通常の塗装:ガン距離10〜15cm(手で親指と人差し指を広げたくらい)
 ○ドライ吹き :ガン距離20cm程(手を広げ、親指と小指の距離程度)
3.吐出量の調整
当社のスプレーガンは、ガン後部の吐出量調整ネジで「吐出量」「パターン開き」を同時に行います。

非常に塗着効率の良い塗装ガンですので、慣れないうちは、全閉状態から1回転程度に留めておくと安心してご使用頂けます。

[参考例:ウレタン塗装]
薄吹き時: 1/4〜1/2開放
ウェット塗装(厚膜塗装):1〜1.5回転開放。

4.塗装の方法
次に塗装ガンの操作ですが、塗装ガンは塗装面に平行に動かすことを心掛けてください。
人間の行動的に、塗装ガンを動かす際に、振り子のように振る動作をしがちですが、塗装ガンを常に塗装面に対し垂直に保つことで、「周囲への飛散の低減」「塗装ムラを少なくする」ことに大きな効果を発揮します。
5.塗料の継ぎ足し


カップ内の塗料がなくなりましたら、まず、ブロアをOFFにしてください。
ABAC塗装機はブロアが運転していれば、必ずカップ内は圧力の掛かった状態になっております。
(内圧がある状態で、フタを開けると中の塗料が噴出します。)

カップエアーホースを外し、フタを半時計方向に回せばフタが外せます。

再度、フタを締める際は、まずパッキンに付着した塗料をウエス等で拭き取り、カップを持って確実に締めてください。


この時に、オプション品のガンスタンドをご用命頂いてますと、楽に継ぎ足しが出来ます。